梨地・梨地肌とは
水石における「梨地肌(なしじはだ)」とは肌合の一種で、果物の梨の皮のように、小さな斑点、細かな凹凸が均一に広がる肌合のことで、単に「梨地」と省略して言う場合もあります。
最初の凹凸の画像は下の画像のブルーの線で囲われた部分です。

他にも名品展で観ることのできた、素晴らしい梨地肌をご紹介しますね。
右側の部分です。

梨地肌は硬質な石に見られる肌合で、細かい凹凸が光を拡散させるため、派手な光沢がなく繊細な陰影が生まれ、落ち着いた深みのある印象を与えます。
硬質な石で有名なものは、やはり接触変成岩の一つであるホルンフェルスでしょう。
実際ホルンフェルスの梨地肌の水石は文献等でよく見かけます。
この凹凸ですが、石の表面にある輝石や角閃石などの結晶が抜け落ちることで、小さな孔(穴)がポツポツと開くことにより生成され、特徴的な質感を生み出します。
中には、この孔(穴)の部分が褐色(金色)を帯びる石もあり、「金梨地」と呼ばれています。

さらに希少な梨地で孔(穴)が銀色を帯びる「銀梨地」もあるそうです。
梨地肌の水石産出地
梨地肌の水石といえば、滋賀県および京都府のを流れる瀬田川産出「瀬田川石」の一種「梨地真黒」が最も有名です。
写真で紹介させていただいたように、私の大好きな「多摩川」でも梨地肌を持つ石が産出されますが、全面を梨地肌で覆われた良景の石には、まだ出会ったことがありません。
その他、「奈良井川」や「笛吹川」「姉川」「木津川」などでも、梨地肌を持つ水石が産出されるようです。
まずは多摩川での探石で、良景の石に出会うことを目指しています。そして、いつかは「瀬田川石」の「梨地真黒」を手に取ってみたいと思います。
多摩川石の「梨地肌」拡大画像
スマホ用のマクロレンズをつけて、梨地肌を拡大して撮影してみました。
下の画像は多摩川で採石した梨地肌をもつホルンフェルスです。

画像左上の石の梨地肌
まずは左上の石の梨地肌の画像です。↓

手持ちの石の中では一番くっきりしている梨地で、石の硬さのせいかツルっとしている印象です。
画像右上の石の梨地肌
次に右上の石の梨地肌。↓
ほかの梨地肌の石に比べて細かい梨地となっています。色もしっとりとした印象です。

この石は手持ちの石の中で一番細かい梨地をもったもので、石の全面がこの孔(穴)でおおわれています。
残念ながら景が出ていない石なので、水石としての見栄えはよくないのですが、梨地の参考として持ち帰りました。
真ん中下の石の梨地肌
最後に真ん中下の石の梨地肌です。↓

同じ梨地肌でも、石によってだいぶ大きさ・質感・色合いが違います。
瀬田川石の「梨地肌」
先日フリマサイトで瀬田川石をいただく機会があり、瀬田川石の梨地肌も確認できました。
二つとも抽象的な山形の石で、それぞれ全体的に梨地肌を纏っています。


二つ目の石の方が、くっきりと大き目な凹凸です。


もしかしたら「米点」に近いのかもしれません。
その他肌合の種類
水石の肌合の種類に関しては、こちらの「水石の肌合(はだあい)の種類」一覧をご覧ください。
