茅舎石(くずやいし)について

茅舎石(くずやいし)

水石の「形による分類」は、石の形状に注目し、山・滝・島などの具体的な自然風景や姿に見立てて分類する方法です。
このページでは形象石でもある「茅舎石」に関して紹介いたします。

スポンサーリンク

茅舎石(くずやいし)とは

茅舎石(くずやいし)」とは、建物の形を思わせる石で、古びた草庵や山間の茅葺(かやぶき)屋根の家を思わせる景観を持つ水石です。他の分類でいうと「形象石」の一種にあたります。
侘び寂びの趣を感じさせる石であり、水石の中でも特に静寂な雰囲気を漂わせるものとして愛好されています。そのためか、他水石に比べて小さめの石が好まれているのも、茅舎石(くずやいし)の特徴の一つだと思われます。

佐渡赤玉石 銘「寂庵」 第62回 日本水石名品展にて
佐渡赤玉石の茅舎石 銘「寂庵」 第62回 日本水石名品展にて

「茅舎石(くずやいし)」の「茅舎(くずや)」は、茅葺(かやぶき)屋根を持つ家を思わせる景観を持つことに由来します。
「茅舎」という言葉は「ぼうしゃ」とも読まれることがありますが、水石では「くずやいし」と読むのが一般的です。昔から、草葺きの家のことを「葛屋(くずや)」とも呼ぶことがあり、そのイメージと重なることから、この名前になったのかもしれません。

世界遺産「白川郷」の合掌造りの茅葺屋根は有名かと思いますが、日常の中で茅葺屋根の家を見かける機会は非常に少なくなっています。
水石においても、探石でよい形の「茅舎石(くずやいし)」に巡り合うことはまれであり、懐古的な趣や希少性の面でも愛石家に好まれているのでしょう。

茅葺屋根の家
今はあまり見ることがない茅葺屋根の家

茅舎三寸

昔から言われている言葉で、「茅舎石は三寸前後のものが良い」という標語です。三寸は約9cmなので、水石としては小さ目の石になります。

おそらくですが、茅舎石は盆栽に添えるための石として活躍するので、小さめな石が好まれたのだと思われます。

茅舎石は水盤に飾らない

茅舎石の飾り方に関して、一つ留意事項があります。それは、茅舎石を水盤に飾るのはあまり推奨されていないということです。
理由は、茅舎石を水盤に飾ると洪水を連想してしまうためとのこと。確かに洪水を連想すると、ゆったりとした壮大な景を感じることはできませんので、台座や地板に飾ったほうがよさそうですね。

水石の形一覧

その他の水石の形は一覧ページでご確認ください。

タイトルとURLをコピーしました