水石の探し方

水石を手に入れるには、自分で探すかネット等で購入する場合がほとんどだと思います。水石では、海岸・山や川原を歩きながら、お気に入りの石を探すことを「探石(たんせき)」といいます。

すいすい水石では、まずは楽しい探石で水石を手に入れることをすることをお勧めしています。

このページでは、川での探石時に、良い水石に巡り合うための「事前準備」や「ポイント」「コツ」を、私の経験則も踏まえながらご紹介します。

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水石探しにむけた事前準備

まずは荷物の準備と水石探し(探石)の場所についての下調べです。

その他、水石にとって「どういった石がいい水石なのか?」をちょっと勉強しておきましょう。

形による分類・見立てを覚えておく」「水石の写真をたくさん見ておく」など予習をしておくと、どういった石が評価されているかわかるため、良い石に巡り合う可能性がグッと上がってきます

探石の荷物準備

水石探しに便利な道具は下記になります。

  • バール・ハンマー・スコップ:掘り出す、ひっくり返すのに便利。
  • タワシ・柄付きタワシ:石を洗い表面チェック。
  • 厚手のゴム手袋:ケガ防止、防寒、汚れとり。
  • 水入りスプレーボトル or ペットボトル:その場で石を濡らして表面チェック。
  • 新聞・古布・古靴下・ジップロック:傷つけずに持ち帰るため。
  • 長靴・マリンシューズ:川そば・川底は大変滑りやすいです。
探石の道具

その他は、川遊びに行く時と同じような荷物でいいと思います。
*夏場は日焼け対策や虫よけ対策を忘れずに!

水石探しに役立つ「探石の道具」に関して、詳細はこちら。

探石場所の調査

1. 水石探しは中流がオススメ

良い水石に巡り合うためには、川の中流がオススメです。

理由は、程よい大きさで、川ズレによって表面が滑らかになった石が多いためです。
私も多摩川の上流と中流両方で探石していますが、中流の方が丸みを帯びて川ズレがよく効いた水石が多きと感じています。

探石に慣れてきたら、上流や山間部の川辺で、より個性的な石を探すのも面白いと思いますが、まずは、中流域を中心に探石場所を選定することをオススメします。

2. 採石可能な場所か調べる

探石の候補地が私有地や採石禁止区域でないかを事前に確認しましょう。
特に、自然公園や保護区域では採石が禁止されていることが多いため、注意が必要です。

3. ストリートビューで現場を事前確認

探石する川を決めたら、Google マップを活用し、採石可能な場所かを事前に確認しましょう。

過去の文献や情報で探石場所として紹介されていても、河川工事や環境の変化により採石が難しくなっていることがあります。

Google マップのストリートビューを活用し、直近の状況を確認しておくと安心です。
また、「〇〇川 石拾い」などのキーワードで検索し、石の愛好家による情報や実績を調べるのも有効です。

4. 地層や岩石の情報を収集

余裕があれば、探石予定地の地層や落ちている石の種類を調べておきましょう。

水石では、黒く硬い石が好まれるため、その地域の地層や岩石の種類を把握しておくこともポイントの一つです。

水石探しの予習をしておく

水石の形による分類や、見立ての基準を覚えておくと、探石がよりスムーズになります。

水石の形の種類

遠くの山を連想させる「遠山石」や、海辺などで見える景色を連想させる「島型石・岩潟石」など、わかりやすい形を知っておくことで、単なる特徴のある石ではなく、「水石」としての魅力を持つ石を見つけやすくなるでしょう。
「形による分類」に関して詳細はこちら。

また、脳には「プライミング効果」という仕組みがあり、事前に見たり経験した情報が、後の認識や判断に影響を与えます。
この効果を活用すれば、事前に良い石の特徴を学ぶことで、探石中の認識精度が高まり、良い石を見つけやすくなると考えられます。

私も以前は水石の知識がなく、ただの「岩石採集」をしていました。
しかし、水石について学んだ後に「探石」をすると、同じ川原でも水石によさそうな石がたくさん目に入ってきました。

是非、探石の前に、水石の写真をたくさん見て特徴を確認してみてください。
良い石の条件が自然とインプットされ、良石の発見率が大きく上がると思います。

もちろん、予習なしでも探石は全然楽しめます!!が、「水石」に出会う確率があがると思いますので、もしよかったら試してみてください。

探石(水石探し)のタイミング

季節をはじめ、探石のタイミングをまとめてみました。

季節は「春や秋」がおすすめ

探石に適した季節は、「」や「」です。

夏の川原は直射日光と照り返しでかなり暑く、冬は風が強く、石も冷たくなりがちです。

夏場に行う際は、水分補給をしっかりと行い、日陰でこまめに休憩をとるようにしてください。
また下を向いて歩くことが多くなるので、首筋を直接日光に当てないなど、工夫が必要です。

水石探石の時間は「朝」がおすすめ

朝日や夕日のような斜めの光のほうが、石の立体感や質感を把握しやすく、良い石を見つけやすくなります。

夕方は暗くなるにつれ視界が悪くなり、足元の危険も増すため、おすすめできません。そのため、探石するなら日が高くなる前の「朝」が最適だと思ってます。

朝の探石は石の形がわかりやすい

「大雨後」や「台風のあと」はねらい目

大雨や台風の後は、急流や増水によって川原の石が入れ替わることが多く、新しい石が見つかる可能性が高まります

ただし、直後は天候が不安定で危険が伴い、増水によって川原が狭くなっているため注意が必要です。天気が落ち着き、数日経ってから出かけるのがベストです。

探石実践!水石を見つけるコツ

目的の川原についたら、いよいよ探石開始です。

拠点を決める

気になる石、水石候補を集める場所を決めておきましょう

最初は、どの石も魅力的に見えてしまうものです。まずは気になる石を集め、あとから冷静に選んでいくと、余計な石を持ち帰らずに済みます。

油断するとすぐに石だらけになりますので、持ち帰りすぎを防ぐためにも、実践してみてください。

見つけた石を一か所に集めていく

視野は「広く」、視点は「近く」と「遠く」の繰り返し

探石をしていると、同じ場所を長時間見続けることで認識がぼやけたり、疲れによって判断力が鈍ることがあります。

そこで、視線を一点に集中させず、視野を広く持つことを意識しましょう。
また、視点を「近く」と「遠く」で切り替えることで、頭がリフレッシュされ、長時間探石に集中しやすくなります

疲れの防止と共に偶然の発見(セレンディピティ)が高まるかもしれませんので、実践してみてください。

探石で足元を見る
探石で遠くを見る

もちろん、適度な休憩を取りながら進めることも大切です。

探石はがむしゃらにやるよりも、のんびり楽しんだ方が、結果として良い石に巡り合えたことが多かったです。

すぐに手に取る、掘る、ひっくり返す

よさそうな石を見つけたら、すぐに手に取ってみましょう。
少し目を離しただけで、どの石だったかわからなくなることがよくあります。。。

埋まっている石は掘ってみたり、平らな石があったらひっくり返したりしてみましょう。
見えていない部分に素晴らしい景を持っているかもしれません。

石が汚れていたら洗って観察

手で触ったり、じっくり観察したりして、石の肌合(表面の様子)を確認しましょう。

良い石は、川ズレやえぐれ・水たまりのような穴など、何かしらの見どころがあるはずです。
川に削られ丸みを帯びていたり、いかにも固そうで「ツヤ」があったり、観察して実際の石の良さを体験してみてください。

川辺の石は土や砂で汚れていることがほとんどなので、汚れがひどい場合は水で洗って表面の様子を確認してみてください。

石をいろいろな角度で眺めてみる

何か感じるものがあったら、いろいろな角度で眺めてみましょう

石の向きを変えながら、持ち上げて下から見たり、水平の角度で観てみたり。

山や島、海岸など自然の風景を思わせる角度など、その石が一番引き立つ角度を探してみてください。

石をいろいろな角度で眺める

形だけではありません。

水石には石に絵が描いてあるかのような「紋様石」というものもあります。

白い脈が入っていたり、部分的に色が違っていたら、「」や「植物」、「漢数字」などが書かれていないか、いろんな向きから観察してみてください。

「遠くの山」「波打ち際の岩肌」「鳥や植物」など、自然の風景を思わせる角度が見つかったら、それがその水石の一番の見どころその石の正面だと思います。

石を軽くたたいて音を確認する

水石は「質」が重要で、硬く、緻密な石ほど良いとされています。

そのため、硬質な石を見極めるためには、次の方法を試してみてください。

  1. 飾った際に底になる部分を決める
  2. 石の真ん中の方をつまむように軽く持つ
  3. 石の「端の方および底になる部分」を軽くたたく

これらの方法で、「高い音」や「澄んだ音」が響く石は、硬質で緻密なものです。

最初に「底」を決める理由は、たたいた際に傷がついてもいいようにするためです。
お気に入りの石が傷ついてしまうのは避けたく、最初に底を決め、音を確認しています。

また、細長い石は、その形状によりもともと高音が出やすいので、注意が必要です。

「良い石」は「良い石」にひかれ合う

これはあくまで経験則ですが、「良い石の近くには良い石がある」という現象をよく目にします。

水石を学ぶ前、鉱物採集をしていた頃から感じていたことですが、パッと発見した良石のそばをよく観察すると、同じ種類のものや似た特徴を持つ石が落ちていることが多いのです。

少し大げさな表現になりますが、某漫画のシーンのように「ひかれ合う」と言いたくなるほどです。では、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?考えてみました。

  • 「プライミング効果」による影響:ひとつ良い石を見つけると、それが頭に残り、似た特徴を持つ石を無意識のうちに探しやすくなる現象です。
  • 「地質的」な要因:大きな石が割れ、そのかけらが周囲に散らばったまま残っていることがあります。同じ産地や地層の石が特定の場所にまとまっていることも少なくありません。

「おまじない」のようなものですが、良石を見つけたら浮かれる前に周囲をよく観察するのがコツだと思ってます。

「成果が悪い時の帰り道」に出会う石には気を付ける

これも経験則ですが、探石をしていると、「今日は良い石が見つからなかったな…」という日もあります。

時間が来て帰ることになり「仕方ない」と思いながら歩いていると、不思議と帰り道で「おっ!」と目を引く石に出会うことがあります

本当にいい石かな?大きすぎないか?

しかし、喜びうかれてそういった石を持ち帰ってみると、「あれ、思っていたのと違う…」となることが多いのです。

これは心理的な作用が影響しているのかもしれません。

  • 認知的不協和:「せっかく探石に来たのに何も見つからなかった」という不満と、「何かひとつでも成果を得たい」という気持ちの間で矛盾が生じ、そのズレを埋めるために、普段なら選ばないような石にも価値を感じてしまう現象。
  • 損失回避の心理:人間は「損をしたくない」と考える生き物です。「手ぶらで帰るのはもったいない」と感じることで、実際よりも良く見えてしまう。

先輩の愛石家の方が残してくれた言葉に、「本当に良い石は一生に2〜3個見つかればいい」というものがあります。

帰り道のなんとなくの石探しには、少し慎重になるのが良いかもしれません。

探石での注意事項

安全・安心に探石を楽しむことが何より大切です。
水石探しの事故やトラブルを防ぐため、次の点に注意しながら探石を楽しみましょう。

天気や水量に注意しましょう

川は急に増水することがあります
特に、上流で突然の大雨が降ると、中流・下流では晴れていても水かさが急に増えることがあります。川の中まで入って探石していた場合、非常に危険な状況になりかねません。
探石をする前に天気予報を確認し、川の水量にも常に気を配りましょう

川の深さ、滑りやすさ

川は場所によって急に深くなっていることがあります
また、川底は大小さまざまな石が敷き詰められており、非常に滑りやすいです。一見、浅く安全そうに見えても足をとられやすいので、無理に深い場所へ入らないようにしましょう。
特に、お子さんが一緒の場合は、必ず大人が付き添い、安全を最優先にしてください。

石を持ち帰る量

つい多くの石を持ち帰りたくなりますが、必要以上に採取することは控えましょう
一般的には「手のひらに収まる程度の石を少量持ち帰る」ことが許容されていますが、明確な基準があるわけではありません。数によっては法律・条令違反につながる場合もあります。環境保護の観点からも、本当に気に入った石を数個だけ持ち帰るようにしましょう。

こまめな休憩と水分補給

川原は日陰が少なく、長時間いると日差しを浴び続けることになります。
熱中症や脱水症状を防ぐためにも、こまめに休憩を取り、水分補給を忘れずにしましょう
休憩中に目に入った石が、以外にも良い石だった経験はたくさんあります。
ゆっくりのんびりの探石が、良い石への近道です

基本的なマナーを守る

川辺には、ハイキングに来ている方や流れを眺めている方・釣りをしに来ている方など、様々な方が遊びに来ます
みんなの川辺ですので、他の方にも配慮しながら探石を楽しみましょう。
また、ゴミなどは必ず持ち帰るようにしましょう。

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