水石の色について

水石ではどういった色が好まれるのでしょうか。

このページでは、水石で好まれる色合いや、「真黒(まぐろ)」「蒼黒(そうこく)」など、評価の際に用いられる色について紹介します。

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水石で好まれる色味とは

水石では基本的に黒を中心とした、濃く深みのある、落ち着いた色が好まれます

それは「どっしりとした安定感」や「落ち着いた風格」を重視する美意識のもとに鑑賞されることが多いためです。

もちろん、「色彩石」と呼ばれるものもあり、「赤玉」「青玉」「五色」など、鮮やかな色合いの水石も存在します。
しかし、山水風景を連想させる多くの石では、格式が高いとされる黒を基調とした色味が高く評価されています

は色彩心理学においてもシックで高級感があり、重厚な印象を与える色とされ、水石においてもその魅力を際立たせる役割を果たしていると言えるでしょう。

一方、白い水石は比較的評価されにくい傾向にあります。
これは、おそらく「どっしりとした安定感」を重視する美意識と対照的に、白が視覚的に軽やかな印象を与えるためでしょう。

ただし、「こぶり石(仏石)」や「ニービ石」のように真っ白な水石もあり、すべてが評価されないわけではありません。
とはいえ、記念帳や名品展の動画を見ても、白系の水石は少ない印象です。

真黒(まぐろ)

真黒(まぐろ)」は、最も評価が高いとされる黒色または黒に近い色を指します。
*色的に言って真っ黒ではありません。完全な黒ではないのでご留意ください。

特に漆黒に近いものほど価値があるとされ、硬質で質の良い真黒色の石は産地を問わず「真黒石」と呼ばれ、古くから珍重されてきました。

文献によると、「ホルンフェルス」や「黒色珪質頁岩」などが「真黒石」とされることが多いようです。
個人的には、泥岩のほうが黒色のイメージが強いのですが、泥岩は柔らかいため、水石としてはあまり評価されないのだと思います。

「真黒」と名のついた水石や産地は全国に複数あります。
例えば、「蟹真黒」や「金真黒」といった色味や肌合いによる分類や、「加茂川八瀬真黒石」「玄海真黒石」「筑前真黒石」など、産地名に「真黒」がつくものなどが挙げられます。

なお、「真黒」とは呼ばれないものの、神居古潭石は光沢のある黒色の美しい石が多く、真黒石の代表格と言えるでしょう。

漆黒のカラーコード。サイトによってコードが違いました。

実際の色について調べたところ、自然の石であるため、水石において基準となるカラーコードの指定はないようです。

そこで、すいすい水石では、過去の文献にあった「漆黒」という表現に基づきカラーコードを調べてみました。
実はこちらも厳密なコード指定は無いみたいでしたが、いくつかのサイトで見つけた「漆黒」のカラーコードを記載しておきます。

#212121などは「墨色」に近しい印象があります。どちらかというと他の二色の方が「真黒」という名称には近しいと思いました。

実際の探石での話ですが、真っ黒な石に巡り合うことはほとんどありません
乾燥した泥や川ズレによって、多くの石は灰色がかって見えるためです。

例えば下の石を見比べてみてください。同じ石ですが、濡らしてみると黒い色がくっきりと浮かび上がります。

濡らす前で灰色に見える水石(多摩川石)
濡らす前で灰色に見える多摩川石
水を打って鮮やかに黒くなった水石(多摩川石)
水を打って鮮やかに黒くなった多摩川石

よさそうな石を見つけたら、是非水に濡らして確かめてみてください。
運よく真黒の石「真黒石」に巡り合えるかもしれません。

真黒石に関して、もう少し詳しく調べたページは下記になります。よろしければご覧ください。

蒼黒(そうこく・あおぐろ)

蒼黒(そうこく)」は「あおぐろ」とも読み、水石において「真黒」に次いで人気のある色味です。

青みや緑みを帯びた黒色を指し、硬質で落ち着いた印象を与えるため、高く評価されてきました。

蒼黒色の水石として代表的なのが、鳥取県鳥取市佐治町の佐治川流域で採取される「佐治川石」です。(現在は採取禁止)
佐治川石は全体に青黒く、わずかに緑がかるのが特徴で、水石の中でも特に有名な銘石の一つとされています。

蒼黒のカラーコード。サイトによってコードが違いました。

「蒼黒」について複数のサイトを調べてみて、カラーコードを抽出してみました。こちらも明確なカラーコードは無いようです。

サイトによって青み・緑みの度合いに違いがありますが、参考としてご覧ください。

灰黒(かいこく)

灰黒(かいこく)」も水石で人気のある色味の一つです。

読み方は「はいぐろ」と読むのかと思ってましたが、色見本等で確認してみたところ「かいこく」と記載されていました。

「灰黒(かいこく)」は灰色がかった黒色の色味で、真黒色よりもやや落ち着いた・柔らかな雰囲気を持つ色味です。

水を打つ前や古色がつく前の黒系の石の多くは、灰黒色と言っていいのではないかと思ってます。

灰黒に近しいと思われる色のカラーコード。

灰黒色もカラーコードは無く、色の解説に合った墨色やダークグレーといった言葉のコードを抽出してみました。

よろしければ参考にご覧ください。

その他の水石の色味

その他、ネット上でよく見かける水石の色味として以下のような色味があります。すべてではないと思いますが、ご紹介します。

  • 茶褐色(ちゃかっしょく)
  • 黄褐色(おうかっしょく)
  • 輝緑(きりょく)
  • 緑泥(緑泥)
  • 茄子紺(なすこん)

詳しく調べ次第、追加していく予定です。

カラーコード抽出の参考サイト

以下のサイトにて各色のカラーコードを確認させていただきました。ありがとうございました。

和色

WEB色見本 原色大辞典

色彩心理と色の意味 – カラーセラピーライフ

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