水石の「3つの前提」について
水石の楽しさをより深く味わうために、「数」「場所」「大きさ」という3つの基本的な約束事・前提についてお伝えします。
- 水石は基本的に「一つの自然石」を鑑賞するものである
- 水石は原則として「室内」で鑑賞するものである
- 水石は大きすぎず「片手で持てる程度」(を意識する)
これらの前提は、他の石文化や鑑賞方法と区別するために確立されたと考えられます。
「一つの自然石」という点は、お盆に複数の石を並べて情景を表現する「盆石」との違いを示していると思われます。
また、「室内での鑑賞」や「片手で持てる大きさ」という留意点は、大きな石を屋外で楽しむ「庭石」との違いを明確にするものでしょう。
もちろん、飾り方によっては複数の石を組み合わせることもありますが、それぞれの石は独立しており、複数の石を一つの器に寄せ集めて飾ることはほとんどないです。水石では「一石入魂の精神」といいますか、「一つの石の中に広大な情景」を見出すからです。
時には、カエルや鳥の「姿石」を親子のように並べ、ほっこりとした自然の情景を楽しむこともあります。こうした飾り方もありますが、水石の本質はやはり「一つの石の中に広大な自然を連想すること」にあるといえるでしょう。
大きさに関してはかなりアバウトな前提だと思っています。
「片手で持てる大きさ」といっても、人によって持ち上げられる重量や感じ方は異なります。一般的には「30cm前後を基本として10cmから40cm」とされることが多く「大きくても90cmほど」と示唆している文献もありました。
(*2024年に開催された「第一回 全国水石逸品展」の参加留意事項には「水盤幅は60cm、台座石幅は30cmを上限とする」という数字が出ていましたので、こちらも参考になるかもしれません。)
いずれにせよ、これらはあくまで目安であり、「室内での鑑賞に適したサイズ」という観点から導き出された基準だと考えられます。
近年では住宅事情を踏まえると、省スペースでも楽しめる「15cm以下のミニ水石」が注目されるとも思われます。
ライフスタイルの変化とともに水石の楽しみ方にも新たな広がりが生まれるかもしれません。
水石をより深く楽しむための「基本の考え方」
これまでお伝えした前提は、過去の文献から学んだ、水石をより深く楽しむための「基本の考え方」として紹介しています。
特に「一つの自然石を鑑賞する」「室内で楽しむ」といった点は、水石ならではの伝統的なスタイルとして、多くの先輩方が大切にしていると思われます。
一方、大きさに関しては、比較的自由な考え方ができると感じてます。
実際に名品展に行ってみましたが、「やっぱり名石は素晴らしい!でも、思ってたよりもずっと巨大!!」というの正直な感想です。
まずは自分にとってしっくりくるサイズで楽しんでみてください。
絶対のルールではないと思います
前提などと偉そうにといろいろ記載しましたが、絶対のルールではないと思ってます。
例外もありますし、あまり堅苦しく考えずに受け取っていただけたら幸いです。
(このサイトは「水石をもっと身近に」がテーマなので、ラフな感じを大事にています。)
*「自然石」については、様々な意見・考え方がありますので、ここでは割愛させていただき、別のページで考察してまいります。
